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 [ちゃんぷる]

「道(La Strada)」という古いイタリア映画の名作がある。監督はフェデリコ・フェリーニ。
綱渡り芸人が路肩の石を拾って「私は何の役にも立たない女よ」と嘆く主人公ジェルソミーナに言う「この世にあるものは何かの役に立つんだ」「神様はご存知だ。お前が生まれる時も死ぬ時も。人間にはわからん。おれには小石が何の役に立つかわからん。何かの役に立つ。これが無益ならすべて無益だ。空の星だって同じだとおれは思う。お前だって何かの役に立ってる」 映画史上に残る名セリフだと思う。
この映画のニーノ・ロータ作曲の主題曲はBCのライヴオープニングSEでずいぶん長い間使ってた。5年間くらい使ってたんじゃないかな。

こんばんにゃ、俺もロック史に、とまでは言わないが誰かのココロに残る名言のひとつ位言ってみたい、ONOchanです。

あ、名言言ったか。ステージの上と……。まぁいいや。

今日は言葉の話ではないのです。道の話です。

今日散歩で久しぶりに行った川沿いの道がアスファルトで舗装されていた。

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こんなに広い道だったんだ。

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ここ、雑草がたくさん生えていて、ちゃんぷるとくるみがやっと並んで歩けるくらいの道だった。夏なんかだともっと狭い。

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こんな感じ。

この道の横は以前はあまり家がなかった。大部分空き地になってた。ここ数年で空き地だった場所に何件も家が建った。
きれいに舗装されて、ここら辺の住人はきっと便利になったと思う。自転車も走れる。ジョギングも出来る。虫や蚊も出なくなるだろう。草刈りもしなくて済むから役所は時間と経費の節減にもなるのだろう。

けど、たまにしか通らない俺がこんなこと言ったら怒られるかもしれんけど、けっこう寂しい。味気ない。

ここ、秋になると、ススキのトンネルが出来たんだよ。

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この道好きだった。
向こうから人が来たら、ちゃんくる無理やり端に寄せてすれ違う。ちゃんぷるが草むらに頭突っ込もうとしたり。小さな花が咲いていたり。そこに紋白蝶が飛んでいたり。先頭ちゃんぷる、次に俺、くるみが後ろで1列になって歩いたり。

雑草も花も虫も土も小石もススキも、たぶんきっと、何かの役に立ってた。

なんか寂しいな。

人が生活するために必要なことなのかもしれないけど、利便性だけを求めると、大切なことを失くしてしまうような気がする。
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